いじめⅡ

いじめた生徒は出席停止に
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 教育再生会議(野依良治座長)は、いじめ問題に対して、都道府県や市町村の教育委員会へ、(1)いじめた児童・生徒に出席停止など厳しい対応を取る〈2〉深刻ないじめ問題が起きた場合に備え、緊急に学校を支援する態勢をつくるする緊急提言を行う方針を固めたそうである。
 私もこれには賛成であるが、これだけでいじめがなくなるとは思ってはいない。暴力によるもの、あるいは金銭強要(所謂『かつあげ」)などの、その行為が犯罪要件を満たし、刑法で対応できるいじめについては、ある程度は有効であるだろう。だが、これだと犯罪者(未成年者なので『犯罪者予備軍」か?)を野放しにすることにならないだろうかと言う懸念がある。出席停止処分を受けた児童・生徒による報復的な、更なるいじめがおきる可能性もあるだろう。
 また、出席停止処分を受けた児童・生徒は誰が指導するのだろうか?
 義務教育中の児童・生徒は学校が指導をしなければいけないのではないだろうか。学校に来ないのだから、指導する必要は無いと考えてはいけないと思うのである。
 私はいじめを行う子どもにはいじめる理由があると思っている。その理由はその児童・生徒の家庭というか親にあると思っているので、その家庭環境や親を何とかしない限り、いじめは永遠に続いていくと思うのである。いじめ問題の解決は、単なる教育問題ではないので、最初から教育委員会や学校側の対応だけでは無理なのである。
 だから、この場合のいじめ(刑法犯に該当する場合)については、いじめを行った児童・生徒の両親についても『保護監督者責任遺棄』として、刑法を適用して身体罰を適用すればいいと思うのである。今までは民法上の損害賠償でしか罪を問えなかった。損害賠償は金銭を払うことになるので、それなりの資力が無ければ意味が無いが、身体罰であれば、懲役なり禁固刑を言い渡せるので効果はあるだろう。

 私が思っているいじめ問題は上記のことではないのである(私の話がいきなり横道にそれてしまったようだ)。
 いじめ問題の本質は物言わぬ児童・生徒に原因があるのである。いじめは特定の児童・生徒が、特定の児童・生徒に対して行うものと思われがちであるが、そうではないのではないだろうか。クラスの誰かがいじめにあっていることは、クラスの誰もが知っていることだと思う。でも、誰もそれを止めようとはせず、見て見ぬ振りをしているのである。
 「下手に注意すれば、今度は自分がいじめにあってしまう。」と考えてのことなのであれば、まだましであるが、
 「いい気味だ!! もっといじめられればいいんだ。」と思っている奴だっているに違いない。なかには、いじめにあうように、陰で仕向ける奴もいる。親に、
 「誰々が、誰々たちのいじめにあってるよ。」と言っても、
 「お前がとばっちりを食うといけないから、知らん顔をしていなさい。」と言う親もいるようだ。
 クラスメートがこういう具合だから、いじめをする児童・生徒は益々増長してしまうのである。いじめをする児童・生徒は、たぶん少数派だと思う。クラス全員で向かっていけば何とかなるのであるが、そうはいかない。それは、少数派の暴力団をどうにも出来ない大人の社会にもいえることである。
 学校のクラス内のいじめについて、何も出来ないままに児童・生徒を放置しているから、彼らが社会に出ても同じことしかしない(できな)のである。だから、教育委員会や学校側は、出席停止処分云々を言い出す前に、先生が児童・生徒の先頭に立っていじめを追放する事をしなければいけないと思うのである。
 
 担任は自分のクラスでいじめがあると、「私のクラス運営の落ち度」だと考えてしまい、自分の教師としての評価が下がってしまうと考え、いじめがあることを隠そうとしている。校長や教頭もそう判断するだろうし、担任と同様に、校長や教頭も私の学校でいじめがあると、「私の学校運営の落ち度」であり、評価が落ちてしまうと考えるだろう。教育委員会も同じだろう。でも、そんな考えは捨ててしまった方がいいのだろう。児童・生徒は何かをやるだろうという認識に立って、どう対処したかを評価すべきではないだろうか。
常に自分の損得でしか考えないし、行動もしない。いじめ問題が騒がれていても真剣に対応しない。自分の学校の生徒が、いじめを苦にして自殺したかもしれないのに、給食が腐ってしまうと言って休校にしなかったり、何を考えているのか分からない。もっと真剣に取り組んでいかなければ、学校が荒廃するだけでなく、その先の社会も荒廃して殺伐とした社会になってしまうのではないだろうか?
by yousui-nobidome | 2006-11-26 23:30 | 日本を考える


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