公務員改革

公務員改革_a0006530_22535483.jpg 公務員の定員削減と給与の引き下げが世間を騒がせているが、その内容が分からない。
 先ごろの総選挙でも政治公約になっていた公務員制度の改革であるが、ほとんどの政党は公務員制度改革は必要だと考えているようで、有権者も必要と考えているようである。では、何をどう改革するかというと、定員削減と給与の引き下げである。
 まず定員削減であるが、公務員の定員とは、どのような行政サービスをどれくらい提供するかで決まるものだと思う。定員を削減すると言うことは、現在までに提供していた行政サービスを減らすか、提供の度合いを低下させることにほかならない(働いていない公務員がいると言うなら、この限りではないが)。では、どの行政サービスを廃止し、どの行政サービスの度合いを低下させるのか、この点が明らかにされていない。この点を明らかにしないで、単に公務員の数だけ減らすと言うのは、まさに画餅(絵に描いた餅)ではないか。これから審議会とか委員会とかを作って検討すると言うのでは政治公約なのだろうか、はなはだ疑問である。
 第2の公務員給与の引き下げである。公務員の給与額はどのように決まっているのであろうか。民間では、会社が儲かっていれば給与は上がり、儲かっていなければ下げられる。売上げ増に貢献すれば上がるし、貢献しなければ上がらない。公務員給与は、この民間の給与額と比べて、高い安いといっている。公務員がどのような働きをしたから、給与はいくらといった決め方ではない。だいたい、年功序列で毎年上がっていくものらしい。私が思うに、こんないい加減な決め方があるのだろうか。給与に見合った働きをしているなら、民間の2、3倍もらっていたって文句は言わない。民間より低かったら、もっと上げてやるよう言うだろう。
 国会議員だから国家公務員のことについてアレコレ言っているのだろうが、地方公務員のことも考えてもらいたい。地方公務員は人件費が国家公務員の4倍、約22兆円であるそうだ。私は北多摩の田舎都市に住んでいるが、国家公務員の4倍もの行政サービスを、地方公務員から受けた覚えは無い。住宅街の狭い生活道路を抜け道にして、猛スピードで通り抜けるクルマや、放置自転車に進路を妨害され、雨が降るとあふれる雨水溝に悩まされながら、毎日、税金を払うために働きに出かけている。
 もっと、真面目に考えないと、本当にこの国は滅びてしまうだろう。
by yousui-nobidome | 2005-10-03 23:52 | 日本を考える


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