オレオレ詐欺

オレオレ詐欺_a0006530_5312182.jpg オレオレ詐欺の被害額が、今年の8月末までに100億円を突破したそうだ(警察庁のまとめ)。子や孫を思いやる心を逆手に取った卑劣な犯罪である。防止策がマスコミはじめいろいろ紹介されてはいるが、被害が一向に減るどころか増えている状況である。
 昔の日本人は、額に汗して働くことがあたりまえと考えていて、真面目にコツコツ働くことを美徳としていた。しかし、オレオレ詐欺をはたらく者は、プリペイド式携帯電話を用意して、架空の話をでっち上げることで金を手に入れている。額に汗をかかないでも金になるということが分かれば、次から次へとオレオレ詐欺をはたらくだろう。失敗しても「ダメもと」だから、損害はない。次の獲物を見つければいいだけであろう。真面目に(?)プリペイド式携帯電話を使っている人には迷惑な話だろうが、NTTドコモはオレオレ詐欺に使われるので、プリペイド式携帯電話を廃止するそうである。銀行も、不審な預金口座や長期間使われていない預金口座などの整理を行うなど、社会全体でオレオレ詐欺をなくす算段を講じるべきだと思う。国から高額な金融支援など、さまざまな支援を受けているのだから、これくらいのことをやるのは当然だと思う。
 しかし、オレオレ詐欺の被害に遭う人が多いということは、まだまだ、日本では親子間の、いや、親(祖父母)が子を思う愛情は廃れてはいないということではないだろうか。子はその愛情に応え、自分の親(祖父母)がオレオレ詐欺の被害者にならないように、定期的に親に顔を見せるなり、連絡を取るなりすべきだと思う。親子間の愛情が、親から子への一方通行の愛情になっていることが、オレオレ詐欺が増えている元凶ではないかと思っている。
 
by yousui-nobidome | 2004-10-07 06:02 | 日本を考える


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